LINEMAN Technology Development

Ayaseのラインジェネレーター(ラインマン)は、独自に開発したラインマンレンズを使い、パウエルレンズを 使った場合に比べ、均一なライン強度が得られます。また、このレンズはモールドプレスで作成する事が可能で特性のバラツキが少なく、その結果得られるラインのバラツキも小さくなります。これらすべての特性を、業界最小クラスのPKGに収めて供給をしています。これらの事を順に説明して行きます。

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Good Repeatability

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パウエルレンズは、レーザ光の入射側に急峻な突起を持った形状をしており、後述するようにこの突起部分周辺の局面がビームの均一性に与える影響が大変に大きいですが、この形状を作成するのは人間の手によるポリッシュによっています。そのため人のスキルによるバラツキが出る事なります。

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それに対して、ラインマンレンズは、非常になだらかな局面のみの形状であり、モールドプレスで作成することが可能です。理論的に均一なビーム強度を得られる形状のレンズを再現性良く作る事が可能となっています。

Good Uniformity

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一般的なラインジェネレーターではラインを作るのにパウエルレンズが使われることが普通です。パウエルレンズは、2次のオーダーまでの近似式で形状を決めることが多く、その場合ビーム強度を完全に均一にすることは理論的にも不可能です。ラインの端側はどうしてもビーム強度が強くなる傾向にあり、一方、両端の強度が強くなるのを抑えようとすると、真ん中が凹む事になります。左の図は、両端の強度が強くなるのと、真ん中の強度が落ちる事のバランスを取った理論値になりますが、理論上でも均一なビーム強度を得る事が出来ない事が分かります。実際には、この理論値にパウエルレンズの製造上のバラツキ、レーザの発散角のバラツキなどが加わりますので、その結果ビームの均一性は落ちていく事になります。

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それに対してラインマンレンズでは、数値積分で近似無しに面の形状を決めることが出来て、理論値では完全なフラットなビーム強度を得る事が出来ます。また、前項で説明しました様に、ラインマンレズの製造上のバラツキは、パウエルレンズに比べて小さく抑えることが可能となっています。

Small Package

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Ayaseでは、パッケージの設計と組み立てにも独自のプロセスを使い、業界最小クラスの小型化を実現しています。ラインジェネレーターでは、18mm径程度のパッケージが使われる事が多いですが、彩世では一番小さい物では6.5mmのパッケージにてお客様に提供しております。

従来の組み立てプロセスにとらわれずに小型化を実現させるプロセスを開発し、小型化による熱はけの問題を考慮しながら業界最小のPKGを実現しました。

高出力モジュールにおいてもφ8mmのPKGを採用しており、今後アプリケーションが拡大していく中で、小型化の要望をいち早く取り入れたパッケージ展開をしています。

小さいPKGでありながら、APC回路、デジタルモジュレーションのためのTTLシグナルインプットの回路も内蔵しています。

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